Kamiji
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ナンバーナイン

作品登録フローの改善

プロダクトデザイナーがいなかったチームに参加し、プロダクトを使う上で避けて通ることができない作品登録のフローを改善しました。

リサーチの実施から、課題の抽出、要件定義、表層デザインへの落とし込みを一貫して担当。また、デザインシステムの立ち上げにも携わり、持続可能なチーム作りを目指した運用を行っています。

期間
2023年10月 - 2024年4月
2025年5月 - 2025年6月
役割
  • プロダクトデザイン
  • UX リサーチ
チーム
PM 1名
エンジニア 8名
プロダクトデザイナー 2名
(のべ人数)
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背景

電子書籍と SNS の普及によって、漫画家は出版社を通さず、低コストで個人で読者に漫画を届けることが可能になりました。しかし、100以上も存在する電子書籍ストアそれぞれで、作品配信のために入力を求められる情報は異なり、全ての手続きを行うのは困難です。

このような理由から個人で活動する漫画家は、多くのストアに配信することを諦めなければならず、より多くの読者に漫画を届ける機会を損失しているという課題を抱えていました。

『ナンバーナイン』はこの課題を解決し、各ストアへの配信手続きを代行するサービスです。

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初期の取り組み:デザインシステムと UI のフルリノベート

2023年10月 - 2024年4月

デザイナーがいなかったチームに参加し、アプリケーションの UI をフルリノベートしました。また、同時期に参加した Design Ops を専門とするデザイナーと協力し、デザインシステム(デザイントークン・コンポーネントライブラリ)の立ち上げを行いました。

この施策を行う以前は、デザインが Figma などによって管理されておらず、PM が紙に書いたものをコードに落とし込むという形で開発が進められていました。

また、成熟していない UI は悪いユーザー体験だけでなく、社内のカスタマーサポートがユーザーの問い合わせに答えるコストや、開発部がユーザーのデータを手作業で修正するコストを生み出していました。

これらの問題を解決し、今後も持続可能なプロダクト開発を進めていくために、デザインシステムを立ち上げ、全面的なスタイルの書き換えが行われることとなりました。並列して、今社内で分かっているユーザーが操作を間違えやすいポイントの改善を行いました。

firstSectionUI
no9DesignSystem

ミスに気づかずに原稿を審査に提出してしまうユーザーが多いという問題に対して行った、プレビューを大きく表示するレイアウトへの変更は、特にユーザーからも好評の声をいただきました。

no9PreviewUI

継続改善:UX リサーチに基づく改良

2025年5月 - 2025年6月

社内でサービスグロースチームが立ち上がり、営業によるユーザーの獲得のみならず、自然流入によるユーザーの獲得を進めていくことが最重要の課題として挙げられました。課題を解決するために、再度作品の登録・配信フローのユーザビリティ改善を行い、離脱率を下げることを目指しました。蓄積されていたアンケート結果と新たに行ったリサーチの結果を分析し、UI に落とし込むまでを主導しました。

UX リサーチの実施

ユーザビリティテスト

テスト設計、ファシリテート、結果の分析・共有を担当しました。アカウント登録直後から作品を審査に提出するまでをタスクとして設定し、ユーザーのつまづきを観察しました。

アンケート結果の分析

以前の UI 刷新後、回答が集まったアンケートを読み込み、解決するべき課題を抽出しました。

中でも、ユーザーは作品がより多くの読者に読んでもらうために、アプリ内で入力項目(ジャンル、検索キーワード、価格など)をどう設定したら良いか迷っていることに着目しました。

リサーチから得た主な発見
  • 作品全体に関する情報入力後、ユーザーは道標を見失い、次に何をするべきか分からなくなっていた
  • ユーザーは、入力項目(ジャンル、検索キーワード、価格など)について十分に理解しておらず、戸惑いながら情報を入力していた

改善の提案

リサーチの結果を踏まえ、以下の改善を提案しました。これらは現在順を追って実装されることが予定されています。

1. Next Action を理解しやすくするレイアウトと機能

  • 作品詳細画面の「審査ステータス」表示
  • ホーム画面の「次のステップ」機能

2. 入力項目に迷わないようにする機能

  • Tooltip コンポーネントの追加

これらの他にも多くの改善点が見つかり、現在プロトタイピングを行いながら検証している最中にあります。

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no9HelpButtonUI

振り返り

本プロジェクトは、私にとって企業でデザイナーとして働く初めての経験でした。その中で、デザインシステムの構築・運用、リサーチなど、ジュニアながらもその領域で最も詳しい立場として、多くのことを任せていただきました。

特にリサーチは、書籍などで学びながら手探りで進めたため苦労も多かったものの、最終的にはプロダクトの課題を高い解像度で把握できるようになり、大きな成果につながりました。様々な角度から試行錯誤し、プロダクトを改善していく過程は非常に充実していました。

こうした経験を通じて視野が広がり、プロダクトの将来像を見据えながら自分の行動を選択できるようになってきたと感じています。

ここで紹介したのはアプリケーションの主要機能についての取り組みの一部に過ぎませんが、このほかにも多くの機能改善やデザインシステムの運用に携わっています。今後も手段に捉われず、泥臭く手を動かし続けるデザイナーでありたいと思っています。